Farmtech Japan



技術情報
優秀な製品と適切な情報で
皆様のお役に立ちたい

ファームテックジャパンでは、優秀な製品とともに活用可能な適切かつ有用な情報を、連載記事や酪農・農業各雑誌の広告記事などでお届けしております。



毎日与えられている粗飼料。
とりわけサイレージの発酵品質が少しでも良くなることは、その与えられる量が十分でなくても、牛たちにとってはとても大きな、そしてシアワセなことなのです。


 今回はR/M※1による嫌気性発酵堆肥と良質ミネラルを含む土壌改良資材リン酸質グアノS/G※2を利用した土づくりを通して良質サイレージを獲得した事例と、前回お話ししたサイレージづくりは料理と同じ”という考え方にかなった事例、すなわち土づくりのできていない畑でつくられた問題のある原料を何とかサイロ詰めの段階で工夫をして、ある程度良質なサイレージを獲得した事例の二つを中心にお話ししたいと思います。
 この二つの事例はどちらも、栃木県N市で開業されている獣医師T先生からの依頼で始まったK牧場とH牧場での取り組みです。

※1: 当社取り扱いの嫌気性菌主体による堆肥用微生物資材製品名の略。
※2: 当社取り扱いの土壌改良資材有機質リン酸カルシウム肥料(特殊肥料)の製品名の略。

K牧場の土づくりからの取り組み
 T先生からの依頼の一つ目は、N町のK牧場でした。K牧場ではその前年のトウモロコシサイレージの品質が悪く、牛に与えると調子が悪くなるので、大半を捨てたそうです。そこで今年はしっかりしたトウモロコシをつくり、良質なサイレージを牛に与えよう、とのことで呼ばれたのでした。
 しかしすでに5月に入っており、10a当たり20tの堆肥もすでに畑に撒き終わっていたので、私はR/M、S/G、米ぬかを使った土中発酵(これは農水省の試験場でも試験をしてもらったことがあります)という方法を提案しました。実際の方法としては、R/M、S/G、米ぬかを混合し、それを畑に撒き終わった堆肥の上に散布し、できるだけ早くプラウをかけ、土の中にすき込み、畑をつくります。そして念のため10日間の養生後に播種するというものでした。
 その最初の打ち合わせにはT先生と、Kさんの友人であるUファームのTさんも参加しました。その場で資材の調達についても相談したのですが、どうしても米ぬかが入手できないということになり、T先生がその場であちこち電話してくれました。結局、米ぬかの入手には時間がかかるとのことで、フスマで代替することにしました。
 その最初の打ち合わせが終わって、全員で今回作付け予定のK牧場の畑に歩いて行き、そこで皆さんに自分の手で土を掘ってもらい、少しアンモニア臭のある土のにおいを嗅いでもらいました。さらに羊羹のようにしまった土の感触も確認してもらいました。その後、その畑の縁にある落葉樹のところまで歩いて行き、その下の土をやはり手で掘ってもらい、皆さんに「この土のにおいと、手でいくらでも掘れるくらいやわらかい感触を覚えておいてください。今年トウモロコシをつくる畑の土がこの落葉樹の下の土のにおいや感触に近づくはずですから。そうなれば必ず良いトウモロコシができます」というお話しをしました。
 結局6月に入ってからの播種となり、品種は例年どおり当社取り扱いの品種を使ってもらいました。
 そして秋になって収穫前に訪問したときには、見事なトウモロコシができていました。トウモロコシ畑の中に入ると、手で土を掘らなくても森のにおい、山土の気持ちの良いにおい(放線菌が動き出した証拠)がするのです。Kさんの話では、「ときどき畑に入って見ていたが、手で掘らなくても早い時期から山土のにおいがし始めていた」と嬉しそうに話しをしてくれました。
 熟期は黄熟初期~中期。硝酸態チッ素は3枚の畑のうち、2枚は検出されず、1枚は地上2節目で500ppm、実の下で100ppm、すべて問題なし。糖度は3枚の畑の平均で、実の下で9.4、地上2節目で6.7、この熟期としては硝酸態チッ素も糖度も大変良好でした。収量も3枚の畑とも1本当たり1Kg以上で、その約半分が雌穂重で平均以上のものでした。

 そのときのトウモロコシの状態を参考までに説明しておきます。
 色は明るい緑色で、葉にはつやがあり、背丈はやや低く徒長せずしなやかで、幹(茎)は太く、節間は短く、節(フシ)はしっかりしていました。下葉が少し枯れ上がり、外側の条件の良い所は下から赤いアントシアニンが上がってきていました。このような状態のトウモロコシは大変良質なサイレージとなり、これを給与した牛のコンディションは良好なものになります。

  そしてサイロ詰めについての打ち合わせと、当社取り扱いのサイレージ調製剤S/M※3とSTM※4の使い方を説明して、K牧場を後にしました。
 その後、K牧場のサイロが開いてから再度訪問しました。
 色は明るく、さらっとしていて、かすかな芳香臭がする、見事なサイレージができていました。当のKさんが大変喜んでいたことがとても印象的でした。
 当然今年もK牧場は同じやり方で、トウモロコシをつくることになりました。
 そして、この1年間のK牧場のトウモロコシを見ていたKさんの友人であるUファームのTさんも、今まで作っていなかった自給飼料を今年から作ることにしたとのことで、今年のK牧場との打ち合わせの際にUファームの今年の作付け計画も一緒に作りました。やり方はK牧場と同じです。Uファームは栃木県でもトップクラスの規模の牧場なので、堆肥の量は反当たり30t入ります。UファームのTさんのお話では、「昨年はK牧場の土のにおいとトウモロコシをときどきチェックしていたが、土を掘らなくてもだんだん土のにおいが落葉樹の下の土のにおいになっていくのがわかったよ」とのことでした。

※3: 当社取り扱いのコーンサイレージ調製用乳酸菌プラス酵素製品名の略。
※4: 当社取り扱いの条件の悪い時専用サイレージ調製剤製品名の略。

H牧場のサイロ詰めでの取り組み
 T先生に依頼されたもう1軒のN市のH牧場についてお話しします。依頼の理由はサイレージの出来が良くないため、喰い込みも悪く乳房炎が大変多いので何とかしたい、とのことでした。
 H牧場での最初の打ち合わせのときも、忙しいなかT先生も参加してくれました。そして事前にT先生からH牧場の皆さんには家族全員で私の話をよく聞くようにと話してあるとのことで、ご主人と奥さん、そして息子さんと娘さんの4人全員が参加しての現地での打ち合わせとなりました。
しかし、残念ながら打ち合わせに行ったとき、すでにトウモロコシの播種は終わっていました。そこで詰め込み時にできるだけのことをして少しでも良いサイレージを作ろうということになりました。
 その後、収穫前に2回H牧場を訪問しました。1回目の訪問は7月30日で、そのときのトウモロコシの熟期は糊熟期から黄熟期に入りかけていたのですが、全体が濃緑色で枯れ上がりもまったくなく、実の下でも硝酸態チッ素が500ppm以上なので、しばらく置くことにし、再度訪問することになりました。
 次に訪問したのは8月18日でした。H牧場の畑をまわってサンプリングをしているときに、堆肥があまり入っていないと思われるところに背丈はないがずんぐりむっくりとした、全体が明るい緑色で下から少し赤みを帯びて枯れ上がってきているトウモロコシが一部あったので、それもサンプリングしました。そしてH牧場の牛舎にすべてのサンプルを持ち帰って調べたところ、各圃場のサンプルのすべては、黄熟期に十分入っているのにもかかわらず依然として全体に濃緑色で、枯れ上がりもなく、硝酸態チッ素も実の下でも500ppm以上のままでした。
 一方、堆肥があまり入っていないと思われる場所のトウモロコシのほうが、収量は他の濃緑色のものよりかえって多かったのです。とくに雌穂が大きく、糖度も12と高く、硝酸態チッ素も50ppmでまったく問題にならないレベルでした。H牧場の皆さんもその差には大変驚いていました。H牧場すべてのトウモロコシがこのような状態になれば、サイレージもすぐに良質なものとなり、牛のコンディションも良くなり、乳房炎の問題もなくなるのですが…。
 しかしH牧場では砂をとった後、土を戻した畑があるので、平均的に水はけが悪く、硝酸態チッ素が高くなる傾向があります。バークなどの木質系炭素の入った少しC/N比の高い物理的土壌改良効果のある堆肥(連載の3を参照)を畑に入れていくことと、枯れ上がりの良い少し早生のトウモロコシを播くと良いのですが。
 H牧場の品種の好みとしてはガサのあるタイプが気に入っているようなので、品種選定についてはさらに皆で話し合う必要があると思っています。  結局、硝酸態チッ素が依然高いことから詰め込みをできるだけ遅らせることにしたため今回は立会いができず、サイレージ調製について十分な打ち合わせをしてH牧場を後にしました。打ち合わせした主な内容はできるだけの高刈りをして、サイロは決して高く積み上げないようにすること。そして使う添加剤は当社取り扱いのサイレージ調製剤STMを正しい添加量で使うこととしました。
 その後、栃木県で行われた昨年の全共に私のイチ押しのコーンサイレージと発酵堆肥を展示するために当社もブースを出したのですが、そのときにH牧場の息子さんが立ち寄ってくれて、私の言ったとおりうまくサイロ詰めはできたとのこと。開封後の今年のサイレージが楽しみだと思いました。
 そしてこの連載の2を東京のホテルで書いていたとき、夜に携帯電話が鳴りました。それは、サイレージを開けてみるとすごく良いものができていたとのH牧場についてのうれしい報告でした。そして後日、札幌の私の会社までサイレージを送ってきてくれました。最高の出来とは言えないまでも、原料の状態からすれば十分合格点の取れる良いサイレージになっていました。H牧場の息子さんの話しでは、喰い込みがすごく良くなり、少しずつ毛づやも良くなって、前のように乳房炎が多発するということはなくなったとのことでした。
 そして今年4月にT先生にお会いしたとき、H牧場の牛たちは毛づやも良くなり、調子も良くなってきたとの話をいただきました。
次に、有機物による養分が十分供給される場合、化学肥料がマイナスの影響を与えた事例を紹介します。

化学肥料のないほうが生育、品質ともに良かったI牧場のケース
 石狩管内E市I牧場での事例です。Iさんとは堆肥づくり、土づくりによる良質粗飼料を通して牛を健康に飼うということを一緒に取り組んで今年で20年余りになります。10年ほど前までは切り返し堆肥づくりを一緒に取り組んできたわけですが、当時覚えたての嫌気性発酵堆肥と従来の切り返し堆肥(好気性発酵堆肥)とのトウモロコシでの比較試験をしたときの話です。
 1枚4haの畑を2枚使っての比較試験で、1枚には従来の切り返し堆肥を散布し、もう1枚にはバーンクリーナーのエレベーターの下にある生堆肥をマニュアスプレッダーに積んで、その堆肥の上にR/MとS/Gをまいてそのまま散布し、それぞれ畑をつくりました。そして、従来の切り返し堆肥のほうの畑だけに化学肥料をトウモロコシの播種時にプランターで施肥することにしました。Iさんはもともと化学肥料を一般的な施肥基準の半分程度しか入れない方なので、施肥量はIさんの従来のやり方で入れました。
 最初に切り返し堆肥の入った畑から播種作業を済ませました。しかし、もう1枚の畑に移ったときに、まだプランターに肥料が残っていたため、肥料があるうちはそのまま肥料を落としながら播種しました。そして肥料がなくなった所に目印の棒を立て、そこから肥料なしの播種となりました。
 要するに、(1)従来の切り返し堆肥+化学肥料、(2)R/MとS/G入りの生堆肥+化学肥料、(3)R/MとS/G入りの生堆肥のみ、の3種類の畑ができたわけです。
 Iさんは当初、「(2)のR/MとS/Gの生堆肥+化学肥料が一番良いトウモロコシになるだろう」と言っていたのです。私も「そうかもしれませんね」としかお話できなかったのですが、生育が進むにつれて不思議なことが起きたのです。
 実際一番生育が良かったのは(3)のR/MとS/G入りの生堆肥のみの畑だったのです。発芽から初期生育、そして収穫期の登熟まですべてにおいて他を一歩リードしたのです。
 その次に生育が良かったのが(2)のR/MとS/Gの生堆肥+化学肥料でした。
 Iさん 「最初から最後まで生育に差が出るとは思わなかった。肥料が入っているほうが良くなると思っていたのに、なぜまったく肥料の入っていない畑が一番良かったのかな?」
 私 「地力とも言える有機物による養分が十分供給される場合、化学肥料の無機養分は生育にマイナスの影響があるのかもしれませんね」とわからないながら答えました。
 (1)の従来の切り返し堆肥+化学肥料が入った畑は一番生育が遅れ、また若干収量も少ない結果となりました。
 このI牧場は私の自宅から車で20分程度なので、休みの日など愛犬の柴犬クックを連れて、私もときどきその畑を見に行っていたのですが、上記の生育の違いは明らかでした。そのときもう一つ不思議なことが起こったのです。この三つの畑の雑草を愛犬クックは、(3)のR/MとS/G入りの生堆肥のみの畑に生えている雑草しか食べないのです。またそれをとてもうまそうに食べるのです。さらにクックを連れて行かないときは、そのクックお気に入りの畑の雑草をみやげに持ち帰ってみるととてもうまそうに食べるのです。
 今までも公園などで草を食べることはありましたが、私が持ち帰った草、すなわち手で刈り取ってから時間がたったものは決して食べなかったのですが…。「何が他と違うんだい?」とクックに聞いても答えてはくれませんが、動物にしかわからない何かとても大きな違いがあるのでしょう。
 そして、この3種類のトウモロコシ原料を別々にサイロに詰めてもらい、牛に与えて反応を見ることにしました。
 やはり牛の反応も違いました。(3)のR/MとS/G入りの生堆肥のみでつくったトウモロコシサイレージが給与されているときの牛のコンディションが一番良かったのです。Iさんも「なんでこんなに違うのだろう?」と驚いていました。
 I牧場の牛のコンディションがいつも以上に大変良好なものになっていくのを見ていた石狩の獣医師M先生がこの違いに気づき、私に連絡してきました。「サイレージが悪くて、牛の状態が良くない牧場があるので一度同行してほしいのだが」という依頼でした。早速日時を決め、M先生と石狩管内K市のY牧場に行き、やり方をお話したところ早速取りかかってくれて、現在も続いています。
 ここでの結論は生育と収量はもとより、それ以上に品質においては良質な堆肥による養分の供給が十分な場合、化学肥料はないほうがかえって良い結果につながる可能性があるということです。それ以降、化学肥料を2分の1、3分の1、あるいはゼロにして各地でトライアルを実施しました。牧草やトウモロコシだけではなく畑作物などでも実施し、結果はいずれもI牧場と同じでした。

サイレージ発酵の良質化について
 先に紹介した事例のH牧場のように、原料に多少の問題がある場合でも、つくり方、手当の仕方次第で、ある程度良質なサイレージにすることは可能です。また表題に書いたように、そのサイレージの発酵品質のわずかな違いが、それを毎日摂取している牛たちに大きな影響を与えているのです。
 私たちは北海道から沖縄まで、全国各地の現地での立会いを長年実施してきました。実際、日本一大きな発酵飼料のTMRセンターをはじめ各地のTMRセンターや酪農家、あるいは食品メーカーに呼ばれ、ビール粕、リンゴ粕、あるいはデンプン粕、スィートコーン残渣などのサイレージ化に取り組んできましたが、どの現場においても発酵条件に大きく影響を与える問題があるものです。その問題点を見つけ出し、そして改善策を検討し、実行さえすればさらに良質なサイレージになります。
 そしてその評価についてはフリーク評価法では正確な判断はできないものです。むしろ官能評価法と牛に与えたときの反応が重要です。良いサイレージとは牛たちに与えると驚くほどサッと食べます。そして、一緒に与えている少し堅い乾草、ときには寝ワラまで引っ張って食べるようになります。そして牛のコンディションと糞の状態が変わってきます。そして乳量が出ているのに搾乳時間は短くなるのです。もちろん乳質も繁殖も良くなります。この二つは牛の健康のバロメーターです。
 サイレージがほんのわずかでも良くなることは牛たちにとってはとても大きな出来事であり、牧場発展のための大きな一歩となります。
いい話ばかりなので、最後に少し辛口の話を一つ紹介しておきます。ここに登場するSさんは福島県N村のリーダー的存在で、周りの酪農家の堆肥がうまくいっていないことまでも心配されている方です。

堆肥施設は整備したが発酵がうまくいっていない福島県N村での話
 今年2月初めに福島県S市周辺の酪農家の方々に堆肥づくりの勉強会を実施しました。そこでの皆さんの話しでは、堆肥施設は整備したのだが発酵がうまくいかず困っているとのことで、後日2回ほど現地を訪問しました。
 そこでのSさんのお話しです。
 コンポストの糞尿施設を導入し使い始めたところ全然発酵がうまくいかないので、メーカーを呼んだそうです。すると、メーカーの方からは「もっとオガクズを多く入れてください」と言われ、その後オガクズを増やしていろいろやってみたが、やはりうまく発酵しなかったとのこと。しかしオガクズ代、電気代、そして糞尿施設の償還等で出費が増えたので、さらに牛を増やして乳代を稼ぐことにしたそうです。しかし増頭したために糞尿も増え、さらに発酵せず困っているところへ私が呼ばれたというわけです。私も堆肥の上に上がって温度を測ったのですが、20℃しかありません。湯気も上がっていないのです。Sさんたちのグループは畑が少ないので、自分で使うのではなく、大半は近隣の耕種農家に使ってもらわなければならないため、喜んで使ってもらえる堆肥を作らなければなりません。
 そこでR/Mを提案し、使用を始めています。
 Sさんたちの堆肥が良くなるまで私も一緒に取り組むつもりですが、この類の話しは全国各地にあります。Sさんのお金であれ税金であれ、この大きな設備投資がもし無駄なものだったとしたら、一体誰の責任なのでしょう。
 かつてボトムアンローダーのスチールサイロが建設されている頃、私はスタックか木製の簡易バンカー、余裕があればコンクリのバンカーでサイレージ添加剤を上手に使うのが一番良いと現場では話しをさせてもらっていました。しかしスチールサイロが普及してしまいました。そしてスチールサイロがあればサイレージ調製剤などいらないとの指導もありました。しかし現在日本では、バンカーかスタックサイロにサイレージ調製剤を添加しているのが主流になっています。
 今回の糞尿施設整備についても同じケースになるように思います。したがって酪農家の方々にどんな糞尿施設が良いのかアドバイスを求められたら、迷わずシンプルで設備投資もランニングコストもかからないものが良いでしょう、とお話をするようにしています。
 また酪農家の方のなかには頼んだわけではないのですが、糞尿施設よりも牧場にとって価値があるとのことでR/MやS/Gを補助事業に乗せようと行政に働きかけてくれた方々がいらっしゃいます。嫌気性発酵は堆肥づくりの技術としては認められないとの理由でR/Mは採用されませんでしたが、S/Gについては炭カル、熔リンにかえて使っている方々の乳質が良いとの理由で、ある酪農専門農協が行政に働きかけて補助事業に乗ったことがあります。
 現在この原稿は出張先のヨーロッパで書いています。ヨーロッパは私の大好きな牛乳が、いつどこで飲んでもおいしいので助かります。

 次回は毎日1リットル以上牛乳を飲んでいる牛乳ファンの私からの牛乳消費拡大のアイデアを中心にお話ししたいと思います。


Page Top